ヒトは年を取るにつれ、誰しも公平に「老化」が進みます。
「老化」自体で起こる「変化」
朝早く目覚めることによる睡眠時間の減少や単純な物忘れなど
「老化した脳」でおこりやすい「病気」で生じる症状
高齢者のうつによる不眠症や病的な物忘れ
このように「脳の老化」では、「変化」と「病気」の区別が困難であることが、問題を複雑にしています。この誰しも生じる正常な「老化」と、高齢者に多い「病気」の症状が似ているために、高齢者では、こころ・脳の病気が見落とされがちです。
見落とされ、病気が放置されると、様々な、回復困難な重い病気が生じやすくなり、後戻りが出来ない結果になる場合があります。例えば、親友や配偶者を亡くせば、気分は落ち込むのは自然なことです。しかし、自然な落ち込みも程度を越えて続くと、食欲が落ちて低栄養から、免疫機能低下へと至る危険性があります。
また、落ち込みが続き脳の機能にまで影響が出てくると、時間がたっても立ち直れず、いつの間にか何もする気がなくなり、「うつ病」となることがあり得ます。また、うつ病にかかっている高齢者は、そうでない人と比べて認知症にかかる可能性が大幅に増加することがわかっています。
以上のように、高齢者では、正常な変化と病気の見分けが困難ですが、見分けることが大変重要です。そのため、当院では精神科専門医と認知症専門医による「高齢者のこころと脳の専門外来」を設けております。また、入院での検査や治療も行っております。お気軽にご相談ください。
MCIスクリーニング検査
アルツハイマー病の前段階であるMCIのリスクをはかる血液検査です。この検査では、アミロイドベータペプチドの排除や毒性を弱める機能を持つ血液中の3つのタンパク質を調べることで、MCIのリスクを判定します。
福岡市の精神病院 井口野間病院 当院は全館禁煙です
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