医療を担い治療する

当院の特徴医療を担い治療する

病院は治療提供の場、生活の場からの脱却

精神科病院が生活(住まい)の場になることは往々にしてあります。
精神科の歴史において、「入院医療中心から地域生活中心へ」と方策が進められたのが、1987年のことです。
これは今日でもまだまだ大きな課題であり、世界各国から比べるとその方策が遅れていることが入院の長期化に繋がっている一つの要因でもあります。

当院が地域より求められるものは医療であり、医療とは治療をすることが最大の役割という考えから平成27年より一部の慢性期病棟を廃止し、急性期治療病棟の立ち上げに尽力して参りました。

●平成29年8月に「精神科急性期治療病棟」48床を開設●

精神科急性期治療病棟とは、様々な精神科的な問題により入院を余儀なくされる方の初期段階での治療を行い、可能な限り早期に退院支援(在宅復帰)を行うことを目的とした病棟です。
国の方針として、毎月の入院患者さんの40~60%を入院から3ヶ月以内に退院を行うといった明確な基準(これを「在宅復帰率」といいます)があります。

当院ではその在宅復帰率を「80%」以上を目標に治療に当たっており、
病棟開設以降、毎月平均で「78.3%」(10人中約8名)の方が3ヶ月以内にご自宅等へ退院されています。

なかには様々な問題により3ヶ月以内での退院が難しい方もいますが、在宅復帰率が「90%」を超える月もあり、当院が地域の精神医療の中心を担うことができるようスタッフ一同日々努力を重ねてきた結果、多方面より年間1,200件以上の受診相談をいただいております。